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性適合手術いよいよ来年から保険適用へ

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厚生労働省は二十八日、心と体の性が一致しない性同一性障害(GID)の人を対象にした性別適合手術について、来年度から新たに公的医療保険の適用対象とする方向で検討に入った。近年、性的マイノリティーへの社会的認知が広がっていることが背景にあり、社会保障制度でも支援体制を整える動きが始まったといえそうだ。

 現在は高額な費用が壁となって手術をためらう人も多いが、保険が適用されれば最大三割の自己負担で受けることができる。厚労省は二十九日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に提案する。

 医療機関で性同一性障害の診断を受けた人に対しては、精神療法やホルモン療法のほか、子宮や卵巣、精巣を摘出したり陰茎を切断したりする性別適合手術の治療がある。ただ、精神療法以外は保険が適用されず、治療に百万円以上かかる場合も多い。

 一方、二〇〇四年に施行された性同一性障害特例法では、戸籍の性別変更の条件として、性別適合手術を受けることを求めている。このため比較的費用が安い海外に渡航して手術を受ける人も多く、当事者へのアンケートでは国内と国外での手術件数がほぼ同数になっている。

 厚労省は保険適用の範囲については、性別変更の条件を踏まえ、心の性に身体を近づけるホルモン療法は対象から外す方向で検討する。

 <性同一性障害(GID)> 心と体の性が一致しない障害。肉体的な性別に不快感を持ち、心の性別で日常生活を送ることを望む。原因は分かっていない。医療機関ではカウンセリングなどの精神療法やホルモン療法、性別適合手術を行う。2004年施行の性同一性障害特例法により(1)2人以上の医師による診断(2)20歳以上(3)結婚していない(4)性別適合手術を受けている-などの条件を満たせば、家庭裁判所に請求し、戸籍の性別変更が可能となった。16年末までに約6900人が性別を変更した

東京新聞

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