ブログ名:三橋順子先生ブログ
3月25日(日)
第20回「GID学会」終了。
参加者630余名、過去最大。
大会長の針間克己先生の大胆かつ細心のプログラムと、会場費を惜しまなかった男気の成果。
「LGBT時代」の東京での開催ということで、会場には、T(トランスジェンダー)だけでなく、G(ゲイ)の活動家の姿も目立った。
医療者とGID当事者だけだった会からは、ずいぶん幅が広がり様変わり。
2日目の私は、最終のシンポジウム5「私達のつくる明日」の座長。
私にとって20年目で初めての座長。
当初の予定は、トランスマン3人、トランスウーマン1人のはずだったが、トランスウーマンの方が議会の都合でキャンセルされ、トランスマン3人になってしまった。
杉山文野さん(東京レインボープライド共同代表)
細田智也さん(埼玉県入間市議会議員)
薬師実芳さん(NPO法人ReBit代表)
ちなみに、この人選に私は関与していない。
批判がある方は、針間先生にどうぞ。
このままのメンバー構成だと、トランスウーマンの「明日(未来)」がなくなってしまうので、昨夜の懇親会の折に、急遽、トランスウーマンお2方にお願いして、指定討論者として登壇していただく。
中西ゆうきさん(大阪府立大学大学院生)
保坂いずみさん(北海道根室市議会議員)
メンバーが増えたので、大会長のご厚意で、10分延長(80分)。
5人の方に、ご自分の活動や今後について語っていただく。
私の世代からすると、トランスジェンダーの方が、こんなにいろいろな分野で活躍されていること、20年前には夢にも思わなかったことで、その間に日本社会が大きく変化したことを示していると思う。
私から「世の中で活動するにあたって、トランスジェンダーを名乗るか、名乗らないか?」という質問をした。
杉山さんの「いつかトランスジェンダーと名乗らなくてもいい社会を作るために、今はトランスジェンダーと名乗る」
という答え、まさに我が意を得た思い。
今はまだ過渡期だが、いつかいちいちトランスジェンダーと名乗らなくてもいい(必要があれば堂々と名乗る)社会になって欲しい。
最後に「これで、次の世代に松明(たいまつ)は引き継がれました。老兵は安心して消えることができます。皆さん、あとはよろしくお願いします」と述べて閉会。
締めの言葉について「『松明』じゃなくて『バトン』ではないか」という指摘があったが、これは、1961年1月21日のアメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディの就任演説の一節、「今世紀に生まれたアメリカ人の新しい世代に、たいまつは受け継がれた」を踏まえている。
登壇してくださった5人の皆さん、そして機会を作ってくださった大会長の針間克己先生、ありがとうございました。
3月25日(日)GID学会(2日目)
3月25日(日)GID学会(2日目)
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