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クノタチホのブログ

『男はつよいよ』と感じていたあの頃

ブログ名:クノタチホのブログ

皆さんは男に生まれてきて良かったなと思いますか?

女に生まれてきて良かったなと思いますか?
逆の性別に生まれてきたら良かったのにと考えた事は無いですか??
逆の性別に生まれてきたらどんな人生を歩んでいたのだろう?と想像して事はありますか??
思いかえしてみると、女装をする前からアタシは実際そういう事が頭の中にずっとありました
アタシは結婚をしたのが32歳
アタシは女装を始めたのが33歳
アタシは結婚というのは、男にとってとても責任のある生き方をするという決断だと思っていたので、その決断をするのにかなり時間がかかっていました
結婚をする前に3年の半同棲生活をしてからの結婚だったので覚悟を決めるには充分な時間のはずなんですが、それでも中々覚悟が決まりませんでした
アタシの父親は、アタシのする事、決めた事に何か口出ししたり、意見をする事が全く無かったのですが妻との結婚だけは大反対しました
それは妻に子供が居て、いわゆるシングルマザーだった事もありますし、妻が自殺した姉の旦那さんと同じ地区の出身だという事もあって大反対されました
その状況の中で親の反対を押し切ってまで妻と結婚するのかどうかという事でアタシは相当悩んでいました
それはアタシの中で家族を養うという責任を生きてきた父親の姿と
子供を育てるという責任を生きてきた母親の姿を見てきたせいもあります
親にならないと親の気持ちはわからないと言いますが、ホントにその通りでいざ親になるって状況になって、アタシはウチの両親がアタシ達にしてくれたみたいに子供にしたあげれるんだろうか??
という心配と、
親のように自分を犠牲にした人生を送る事にに対する恐怖のようなものがこみあげてきました
結婚を反対する父親とは正反対に、ウチの母親は結婚を躊躇していたアタシに早く結婚をするように背中を押していました
それは、30代で独身の長男に早く結婚して欲しかったのか??
妻に女として感情移入していたのか??
恐らくその両方だと思いますが母親は結婚に肯定的でした
今だからこそ、その時の自分の感情や根元にあった結婚に対する価値観のプログラムを言語化する事ができますが、当時はその価値感のプログラムは無意識の部分にあったので、その結婚の価値観こそが結婚そのものという思い込みをしていたのです
つまりは、親のような親にならなければいけないという思いこみです
男性性と女性性という性質でいうと結婚としいうのは女性性の願望なんです
1人の女性を性的な興味の対象としての女性とは違う、感情交換のパートナーの対象、つまりは恋人として扱い、そしてその女性が母親で在る事を支えながら共に生きるという事に対する願望は女性性の成熟を意味しているのです
円満な家庭を築く
良い父親になる
という事は自分の女性性を育むという事なんです
昔、斎藤一人さんの講演会のCDで
『男にとっては、結婚という永平寺に3年修行するのより辛い事だよ』
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とおっしゃってたのが今でも印象的で記憶に残っているのですが、男にとって本能とは逆の性質を育むという事はとても辛い事で簡単な事ではありません
男の本質は、自分さえ良ければいいというエゴの力なのでそこから他人を思いやったり、他人を尊重したり、他人の喜びのために何かをするということには本来向いていない生き物なんです
それでも、その女性性の成熟という事にほとんどの男性がチャレンジするという前提があって、アタシの父も例外にもれず、ずっとアタシ達が一人前になるまで一生懸命働いてくれました
アタシもそのチャレンジを人生の中でするということはなんとなく決めていましたが、目の前の現実として結婚という話が迫ってきたときに、改めてそのチャレンジに怖気づいてしまっていたのです
家族のために働いて
自分の自由や娯楽は制限されて
家では姉達に煙たがられてる父親をみて育ったアタシにはまだその覚悟が出来ていませんでした
ウチの父親は、
自己犠牲の愛の生き方=男の責任の生き方
をしてきた男性の典型です
父親に反発して、父親とは全く違う生き方をしようと思ってきたアタシも無意識にその生き方を受け継いでいました
そして言葉にはできない違和感をそこに感じていました
この違和感がどんどん膨らんで自分らしさとは掛け離れた方向に推し進めていくのを感じていたのですが、当時のアタシはそれに抵抗できずに、無理な自己説得を繰り返していました
円満な家族を築くという事が義務になった時、男にとってそれほど辛い事は無いと思います
そしてその状態で側にいる女も、それ以上に辛いと思います
そしてそんな環境で育つ子供は、きっとまた自己犠牲の生き方を選択します
それどころか、父親と母親を見て、もう自分は結婚なんてしたくなくない
なんて状態に陥る可能性もあります
円満な家族を築く事が綺麗事じゃなく自分の喜びとして感じられる
それって当たり前の幸せのようで
当たり前で無くなってるんだと思います
アタシは経験上、起業して年商を何億って規模に拡大したことよりも、よっぽどそっちの方が難しい事だと思います
そして起業して成功する事は人に特別な評価や意味づけをされやすいですが
父親として、幸せな家族を築くということに成功をしたことを誰が評価してくれるのでしょうか??
アタシの女装前夜の一年前は男に生まれた事を理不尽に感じていたそんな時期でした

『男はつよいよ』と感じていたあの頃
『男はつよいよ』と感じていたあの頃
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