「ねえ、悠斗くん」
詩織はいたずらっぽく笑いながら、浴室の方を指さした。
「ちょっと、こっち来てよ」
「なんだよ、急に」
悠斗は怪訝そうな顔をしたが、詩織はクスクス笑いながら彼の腕を引っ張る。
「いいから、いいから。ちょっと試したいことがあるの」
浴室に入ると、詩織は悠斗の前に立ち、腕を組んで満足げな表情を浮かべた。
「ねえ、悠斗くんって、立ってできる?」
「……は?」
悠斗は一瞬、詩織の言葉の意味が理解できなかった。
「だから、おしっこ。立ってできるの?」
その言葉に、悠斗の表情が一瞬で強張る。
「……何言ってるんだよ」
「ふふっ、やっぱりできないんだ?」
詩織は得意げに笑うと、浴室の隅に立ち、小さく足を開いた。
「ね、実は私も昔、立ちションしようとしたことあるのよ」
悠斗は驚きつつも黙って聞いていた。
「小学生の時ね、男の子の友達と遊んでて、ふざけて立ってやってみたの。でも、全然前に飛ばなくてさ……すっごくバカにされたの」
詩織は腕を組みながら、どこか懐かしそうに話している。
「『女の子には無理なんだよ!』って言われてさ、悔しかったなぁ。でも、悠斗くんはどう?」
彼女はニヤリと笑う。
「試してみてよ」
「……は?」
悠斗は冷や汗をかいた。
「いや、そんなことするわけないだろ」
「どうして?」
「どうしてって……」
悠斗は言葉に詰まる。
「……できるわけないだろ」
その反応を見て、詩織は大爆笑した。
「やっぱりー!! じゃあ、私と一緒じゃん!」
詩織は腹を抱えて笑い転げる。
「いやぁ、悠斗くん、ホントに面白いわね……!」
悠斗は苦い顔をしながら、何も言えずにいた。
「ごめん、ごめん。でも、ちょっと親近感わいちゃった」
詩織はケラケラと笑いながら、悠斗の肩をポンと叩いた。
悠斗はそれを黙って受け入れるしかなかった。

詩織の悪戯
![[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。] [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]](https://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/45b89c2f.e1fc41b9.45b89c30.6e07d702/?me_id=1306466&item_id=10004327&pc=https%3A%2F%2Fimage.rakuten.co.jp%2Ffran-de-lingerie%2Fcabinet%2F2_pairbra7%2Ffb080p172d-910.jpg%3F_ex%3D240x240&s=240x240&t=picttext)