イランは、1987年にトランスセクシュアリティを合法化した国だ。驚くことに、性別適合手術の数は、タイに次いで2番目に多い国であるのだが――。
■イラン政府「同性愛は病気であり身体的治療が必要」
では、イランはトランスセクシュアルの人々に対して、寛容で理解のある国なのか、と思うがそうではない。イランは同性愛を「浄化する必要のある病気」ととらえ、同性愛者に性適合手術を強制しているのである。
イラン政府「同性愛は病気。身体的治療が必要」! 根絶&浄化のため強制性別適合手術が横行、壮絶すぎる現状とは!?の画像1
テヘランの医師が19歳のトランスセクシャル患者を診察している。何千人もの同性愛者が手術を受けることを強制されている 「The Sun」の記事より
イランでは同性愛は犯罪行為であり、同性愛の事実を認めた場合は死刑を含む刑罰を受けるという。それはイスラーム法(シャリーア)によって、同性愛が禁止されていることに由来するらしい。同性愛者は公開処刑として、路上でクレーンにつるされ絞首刑にされたこともある。その結果、同性愛者の中に絞首刑への恐怖が植え付けられた。
著名なLGBT活動家は、イランが行っているこの手術を、同性愛嫌悪による不適切な行為であると英「The Sun」紙に告発する。
イラン生まれのLGBT活動家シャディ・アミン氏は、1979年のイスラム革命の後にイランから亡命した。アミン氏は、宗教的過激主義によって支配されているイラン政権は、同性愛者を「病気」と見なし、その人の性別を変えることが唯一の治療法と考えていると語る。
「政府は、同性愛者の男性の魂は女性なので、体を変えるべきだと信じているのです」(アミン氏)
アミン氏は、政権はLGBTの人々に2つの選択肢を与えているという。それは同性愛者として逮捕され処刑されるか、性別を変えるかである。そして政権は、国内の同性愛者の「浄化」を願っていると説明する。
イラン政府も欧米から、同性愛者への刑罰を批判されていることは知っている。そのため、彼らは目立つ処刑よりも、こっそりと外科手術を行ってしまいたいのが本音だという。
アミン氏は、性転換を奨励するイランの政策意図は、決してトランスジェンダーの人々を支援することではないと指摘する。
LGBT研究者によると、イラン人権委員会委員長を含むイラン政府は「問題を解決したい。同性愛は病気であり、身体的治療が必要だ」と公言しているという。
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同じ地球でここまで処遇が違うなんてやっぱ国境っておかしいよねとも思う。
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