「多様な性」制服も対応を 浜松LGBT団体、中学の規定に異議
浜松市のトランスジェンダー(性別越境者)当事者らでつくる浜松TG研究会は10日、市立中学全48校を対象に実施した校則などの調査結果を発表し、全校が男女別に制服を規定していることに異議を唱えた。心と体の性別が一致しないなどのトランスジェンダーの生徒のため、スカートかズボン、リボンかネクタイを選んで組み合わせられる「基準服」の導入を求める要望書を近く市教委に提出する。
同研究会の鈴木げん代表(45)=同市天竜区=らが市役所で記者会見した。調査は9~11月、市への情報公開請求などで各校の校則や生徒指導の規定を収集した。全校が制服での登下校を規定し、47校は女子の制服をスカートに限定している実態を明らかにした。
30校は頭髪にも男女別の規定を設けている一方、トランスジェンダーら性的少数者(LGBT)の生徒に配慮し、本人の心の性別に合った制服を選べる学校は1校もなかった。下着の色を「白」などと定めるケースが10校あり、人権侵害の恐れもあると指摘した。
戸籍上は女性で社会では男性として生活する鈴木代表は「自分も我慢してスカートをはいていた。中学で制服に苦しみ、不登校になる子もいる」と訴え、制服の在り方の見直しを促す要望書を市教委に提出すると語った。
市教委の花井和徳教育長は同日の市議会一般質問で制服の見直しを問われ、「多様な価値観を尊重する社会の変化に対応するよう校則も見直されるべき」と答弁。生徒や保護者の意見を踏まえて校長が判断すれば変更可能との見方を示した。…
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