ブログ名:女性化ガイド
相談日:2017/8/20
ニックネーム: ちあ* さん
相談タイトル: 色々聞いてください、でも、結論は「女の子になりたい」です。
初めまして。
先ず、自己紹介させてください。
私は関西地方の下町で生まれました。
性格は大人しく妹と人形遊びばかりしていました。
小学生になると毎日集団登下校を20人くらいのご近所グループでしていましたが、私以外は全員女子でした。
でも、他の男子からイジメられるまでは当たり前だと思っていました。
それから、好きだった男子からもいじめられるようになり、ショックでしばらく寝込みました。
当時は酷いいじめに晒されていましたが、将来は女の子になれて可愛いお嫁さんになれると信じていたので耐えれました。
しかし、未だに夢は果たせず、今日に至っています。
最近では、自分の事はともかく、世の花嫁さんたちの幸せの想いで作りに少しでも貢献したくて、再就職探しをきっかけにウェディングドレスを作る仕事をしたくて洋裁の学校に入る事にしました。
女の子になる事も忘れてはいません。
ここのサイトを見て、女性化や女性ホルモンに対する誤解や思い込みが訂正でき良かったと思っています。
正しい女性化への羅針盤として受け取りました。
相談なのですが、自分がなりたいと強く願う性別を優先させるのもアリですよね?
幼い頃から、女性に囲まれて育ったのですね。幼い頃はそのまま女性になれると信じていて、ある時そうではないと気づいてショックを受けたとのこと。そして、今でも女性になりたいと思い続けているのですね。女性に囲まれて育ってきて、それが自然だったとのことですから、心が女性なのでしょう。幼い頃から自分のことを女性だと思っていたようですから、性同一性障害の中核群(もっとも当てはまるケース)である可能性が高いと思います。女性になりたいと思っている人々の中には、成人してからそれに気がつく人もいます。そうした人の中には、もちろん純粋に女性として生活したいと望んでいる人もいますが、なかには女性化した自分の体に性的な興味を覚えたり、趣味での女装の延長の人も含まれています。それに対して、ちあ*さんは小学生のころから現在まで自分が女性だと思い続けているようなので、本当の意味で心が女性なのだと思います。
自分がなりたいと強く願う性別を優先するのがありかどうかですが、私はそうは思いません。性別移行するのには、困難が伴うからです。まず、治療にお金がかかりますし、健康な体にホルモン剤を投与したり手術したりして手を加えるのですから、体に負担がかかります。また、私たちMTFにとってはとてもつらいことですが、女性ホルモンを使ったり、性別適合手術や整形手術を受けたとしても、完全な女性になるのはとても難しいことなのです。性別移行をはじめたことによって出てくる、乗り越えなくてはならない課題もたくさんあります。女性として生活することを選んだ私もいろいろと頑張っています。
このようなことから、もし女性として生きることを選ぶのなら、どんな困難があったとしても絶対に女性になるという決意と覚悟が必要です。なので、男性として生きることがどうしても苦痛で耐えられないという場合にのみ、女性として生きる道を選んだ方がいいです。男性として生き続ける苦痛の方が大きいのか、女性として生活をすることによって出てくる社会的な困難を乗り越える方が大変なのかを比べることが大切だと思います。
また、ちあ*さんの場合は長年にわたって女性になりたいと思い続けているようなので、当てはまらないと思いますが、一時的な思い込みで性別移行(女性化)を始めてしまい、後になってやっぱり違ったと後悔する人もいます。そうならないように、すぐに決断せず、しっかりと考えてくださいね。
最後になりますが、ちあ*さんがご自分の生き方に満足され、幸せに暮らせることを心からお祈りいたします。
女性化ガイド 管理人
さくら
※プライバシーの保護のため一部表記を変更させていただきました。
性別移行について厳しいことを書きましたが、性別移行することで、心の性と違う性を生きる苦しみが楽になる人も少なくありません。本当に自分は女性として暮らしたいのか、性別移行で生じる困難を乗り越えていく覚悟はあるのかも踏まえながら、考えて生きましょうね。
女性として生きていくことを決め、性別移行を始めるとどういう困難に直面するかについては、次の記事もご覧ください。
自分がなりたい性別を優先して大丈夫?! 性別移行の前に考えた方がいいこと【女性化相談室】
自分がなりたい性別を優先して大丈夫?! 性別移行の前に考えた方がいいこと【女性化相談室】
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