無意味な時間が、ただ過ぎていった。
悠斗は、まるで操り人形のように、本能のままピストン運動を続けた。10分間、いや、もっと長かったかもしれない。時間の感覚さえ麻痺していた。しかし、そこに快感は存在しなかった。ただひたすらに、虚無だけが彼の心を支配していた。
汗だくのまま、悠斗は力尽き、詩織の上に崩れ落ちた。全身から力が抜け、まるで抜け殻のようだった。
そんな悠斗を、詩織は優しく抱きしめた。彼女の柔らかなバストが、悠斗の身体を包み込む。温かく、そして、どこか安心できる香り。
「私は、すごい楽しかったよ」
詩織は、優しい声でそう言った。
「前戯は最高だったし、悠斗くんが必死で腰を振る姿も、すごく良かったよ」
悠斗は、詩織の言葉が理解できなかった。自分は何も与えられなかった。ただ、無力さを露呈しただけ。それなのに、彼女は楽しかったと言う。
「実は私、本番行為は、あまり好きじゃないんだよね」
詩織は、そう告白した。
「粗チンとか早漏とかだと、全然気持ちよくないし」
悠斗は、衝撃を受けた。自分が必死に求めていたものは、彼女にとっては、それほど重要ではなかったのか。
「悠斗くんは、いつも一生懸命だから、一緒にいると安心できる。それに、さっきの顔、すごく可愛かったよ」
詩織は、悠斗の耳元で囁いた。
悠斗は、「俺が気持ちよくなきゃ意味ないんだよ」
射精できなかった男特有の不快感にさいなまれていた。
|
|
女装拡散ゾウさん
掲載媒体:性転換大失敗!元ナシナシニューハーフが男に戻る!
偽りの快楽
偽りの快楽