変わり果てた自分

悠斗は、自らの股間をじっと観察していた。

悠斗にも男性器の一部は残っている。

しかし、股間の外見は女性器にしか見えない。

だが、その女性器が、悠斗の男性器の変わり果てた姿なのだ。

見た目だけは本当によくできている。

このような美しい割れ目の女子がいれば、一目見ただけで大興奮するだろう。

割れ目に見える大陰唇や小陰唇は、悠斗にぶら下がっていた陰嚢を張り合わせたもの。

もちろん、陰嚢の中身は無くなっている。

陰茎の大部分は切除され、亀頭の一部が大陰唇の中に格納されている。

膣は、陰茎の皮膚を反転させたもの。

尿道口は、女性と同じ角度で尿が出るように作られている。

これが悠斗の男性器といわれても、到底理解し難い。

陰茎の本体がなく、勃起もせず、射精もない。

男性機能は完全に失われている。

いくら性的に興奮しても股間はまっ平らなまま。

勃起すると巨大化してカチンコチンになった陰茎は、もはや存在しない。

男として興奮しているのに、股間には女子の無毛の割れ目があるだけだった。

悠斗は深く息をつき、鏡に映る自分の股間を見つめた。

それは、かつての自分ではなかった。