悠斗は、男として生きることを決めた。
しかし、股間の形状は女のままだ。
当然ながら、フィットするのは女性用の下着だった。
(男物のボクサーパンツを履こうとしても、妙に余る……。)
前の布が余り、男性器がないことが逆に強調されてしまう。
逆に、女性用のショーツを履くとすっきりと収まってしまう。そのフィット感に、さらに屈辱を感じた。
(こんなの……男としてどうなんだよ……。)
鏡の前で、男物のトランクスを履いてみる。
だが、違和感しかなかった。
本来なら収まるべきものがないのに、余白だけが広がっている。
女性用ショーツのほうが着心地がいいのは事実だった。
しかし、それを履いてしまえば、見た目もシルエットも女のようになってしまう。
(女の象徴のショーツを履くことに抵抗がある……。)
結局、どちらを選んでも、自分のアイデンティティが揺らぐ。
下着ひとつですら、男としての証明ができないことに、悠斗は静かに唇を噛んだ。
それでも、日常生活の快適さを優先しなければならなかった。
仕方なく、悠斗は機能性を重視して女性用の下着を使い続けることにした。
(考えるのはやめよう……。
大事なのは、見た目ではなく動きやすさだ。)
しかし、その選択は、日々の生活の中で小さな葛藤を生み続けていた。
|
|
女装拡散ゾウさん
掲載媒体:性転換大失敗!元ナシナシニューハーフが男に戻る!
下着の違和感
下着の違和感