男女の交わりはできないまま、悠斗と葵は眠りについた。
悠斗は、全裸の葵が隣にいるのに、男として何もできない屈辱で一睡もできなかった。
一方で、葵は安心しきって爆睡していた。悠斗におちんちんがないと分かったことで、彼女の中には緊張感がなくなっていたのだろう。
しかし葵は「早朝勃起したおちんちん」と交わるのが大好物だった。
朝一の元気で張り裂けんばかりのおちんちん——それが彼女の理想のパートナーだった。
「ん……」
朝、目を覚ました葵は、まだ寝ぼけ眼のまま「おはよー」と言いながら、無意識にと悠斗の股間に手を伸ばした。
しかし——。
そこには何もなかった。
テントを張っていない。
「……あれ?」
無意識に指を動かしながら、勃っていないのかと思った。
「おちんちん、元気ないのかな……」
そう思った瞬間、指先が空を切った。
そこには、触れるべきものが何もない。
女の股間みたいだ。
葵の意識が一気に覚醒した。
「……あ、そっか。」
彼女はようやく、思い出した。
悠斗には、おちんちんがないのだった。
彼女の手のひらには、ただ平坦な肌が広がっていた。
その事実が、静かな朝の空気の中で、二人の間に沈黙を落とした。
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女装拡散ゾウさん
掲載媒体:性転換大失敗!元ナシナシニューハーフが男に戻る!
交わらぬ朝
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