変わる態度と募るフラストレーション

悠斗に男性器がないとわかってから、葵の態度は明らかに変わった。

服を脱がせているとき、彼女の目は熱を帯び、唇には色気が宿っていた。その仕草や息遣いに、悠斗は男として求められていると感じていた。

だが、今は違う。

「なんかさ、悠斗って意外と可愛いね！」

葵は笑いながら言った。さっきまでの艶やかな目つきは消え、まるで女友達と遊んでいるときのようなリラックスした表情だった。

「……。」

全裸の葵が目の前にいる。

だというのに、悠斗は男としての役割を果たせない。

葵の視線は、悠斗の股間には向けられていない。彼女はもう、彼を「男」として見ていないのではないか。

「俺は……女扱いされてるのか？」

悠斗は拳を握りしめた。

このまま何事もなかったかのように振る舞うことはできない。

葵は楽しそうに笑っていた。しかし、その笑顔が悠斗にとっては、何よりも残酷に映った。