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第九章:フィットする違和感

悠斗はジムの帰りに、下着売り場へ立ち寄った。

以前から気になっていたのは、ボクサーパンツのフィット感だった。筋肉質な体型になった今でも、どこかしっくりこない。前方に余裕のある設計のはずなのに、その空間がむなしく余るのを感じるたびに、胸がざわついた。

「結局、合わないんだよな……。」

ため息をつきながら、ふと視線を横に移す。隣の棚には、女性用のショーツが並んでいた。

「試しに……」

自分でも信じられないような気持ちで、一枚手に取る。シンプルなデザインのものを選び、試着室へ向かった。

ショーツを履いた瞬間、驚くほどぴったりとしたフィット感があった。余計な空間もなく、締めつける感じもない。

「なんで……こっちの方が合うんだよ……」

悠斗は鏡を見つめながら、違和感と安堵の入り混じった感情に襲われた。

男性の体型に近づくよう鍛えているのに、下着だけは女性用の方がしっくりくる。この矛盾が、まるで彼の存在そのものを象徴しているようだった。

「俺は男なのに……。」

拳を握りしめながら、彼は現実と向き合っていた。



女装拡散ゾウさん
掲載媒体:性転換大失敗!元ナシナシニューハーフが男に戻る!
第九章:フィットする違和感
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