悠斗は、陰茎再建手術について真剣に考え始めていた。
インターネットで情報を調べ、医師とも相談を重ねる。手術を受ければ、形だけでも「男らしさ」を取り戻せるかもしれない。しかし、その手術には大きなリスクが伴う。
「成功率は高いとはいえ、完全な機能は期待できない。性感が戻らない可能性もあるし、感染症や拒絶反応のリスクもある。」
医師の説明を聞くたびに、悠斗の心は揺れた。
「本当にそれを望んでいるのか? 俺は手術を受けることで、男としての自信を取り戻せるのか?」
一方で、もう一つの道が見えていた。
手術を受けずに、この身体のまま「ペニスがない男」として生きる道。
隆司との議論を思い出す。
「男とは、性器の有無だけで決まるものじゃない。自分の生き方をどうするか、そこに答えがあるんじゃないか?」
確かに、身体的な完全性だけが「男らしさ」ではないのかもしれない。しかし、社会の中で「男性」として認められるために、何を選ぶべきなのか。
悠斗は、一人海辺に立ち、波の音を聞きながら考えた。
手術を受ければ、見た目は男らしくなれる。しかし、それが本当の自分を救うのか?
手術を受けずに生きる道を選べば、葛藤は続く。それでも、「この身体のままでも、俺は男として生きられる」と受け入れることができるのか?
どちらの道を選んでも、簡単ではない。
だが、悠斗は気づいていた。
「俺が何を選んでも、それが俺の『男としての生き方』になるんだ。」
彼は、自分の答えを探す旅を続ける決意を固めた。
この身体で生きること。
それが、彼の選択だった。
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女装拡散ゾウさん
掲載媒体:性転換大失敗!元ナシナシニューハーフが男に戻る!
第三章:選択のとき
第三章:選択のとき